Medical06.インプラント
噛む力も取り戻す。
失ってしまった歯を人工の歯根を埋め込むことで、見た目にも美しく、噛む力を取り戻します。
歯科用インプラント治療をしていても、MRI撮影に問題はありません。
インプラントとは
失ってしまった歯を人工の歯根を埋め込むことで、見た目にも美しく、噛む力を取り戻す治療法です。
今まで欠損部の治療法といえば「ブリッジ」や「入れ歯」でした。
しかしブリッジは欠損部の両側の健康な歯を削って土台にしなければならず、入れ歯の場合は噛む力(咬合力)が約1/3まで落ちてしまうといったデメリットがありました。
健康な歯を削ることなく、噛む力も取り戻すことができる治療法がインプラント治療です。
人間ドックなどでMRI撮影(磁気共鳴画像)検査を受ける場合、金属が含まれる腕時計や装飾品を外すよう言われます。
これはMRIが強力な磁場を発生させる、巨大な磁石のような装置だからです。
歯科用インプラントに使用されている金属はチタン製で、磁力に引き寄せられる力は非常に弱く、また骨の中に埋入されているため、MRI撮影装置の破損につながることはありませんので、歯科用インプラント治療をされていても、MRI撮影に問題はありません。
従来の欠損補綴とインプラントの違い
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ブリッジ
保険適用失ってしまった歯の両側に歯が残っている場合、その両側の歯を土台として、橋(ブリッジ)を掛けるように、間の歯の役割を補う被せ物です。
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入れ歯
保険適用保険適用外入れ歯は失ってしまった歯の箇所を補う脱着可能な補綴装置です。
ブリッジと違い脱着が可能なので、歯みがきと同じように毎日お掃除する必要があります。 -
インプラント
保険適用外失ってしまった歯の代わりに、チタン製の人工の歯根(歯の根っこ)を埋め込み、それを土台に被せ物を装着して補います。
虫歯や歯周病、事故などの外的要因で歯を失ってしまった場合の治療法として「ブリッジ」か「入れ歯」が一般的でした。
しかし、ブリッジの場合、欠損部の両隣の健康な歯を削って支台としなければならず、入れ歯の場合では、口の中に大きな人工物が入る違和感や、保持用の金属製のバネが見えてしまうなどデメリットが多い事も事実です。
またブリッジと入れ歯、共に大きいデメリットとして噛む力(咬合力)の減少があります。
私たちが食事の際に噛んでいるおおよその咬合力は男性で60kg、女性で40kg、寝ている時の歯ぎしりの場合、顎にかかる荷重は一時的に500kg~1t、1本あたりの咬合力は約250kgとも言われています。
歯が無くなった場合、この咬合力を他の歯で補わなければならず、残った歯への負担が大きくなることがわかります。
例えば1本分の欠損歯をブリッジで治療した場合、今まで3本で噛んでいた咬合力を2本で受け止めなければならず、入れ歯の場合なら咬合力は約20%まで落ちると言われています。
インプラントは、骨に人工の歯根を埋めて治療するため、自然な審美性と、咬合力が損なわない機能性に優れた治療法です。
インプラント治療は、健康な歯を削ることなく、また痛みも少なくしっかりと噛むことができる治療法ですが、人工の歯根を骨に埋め込むため簡単な手術が必要な事と、保険治療外の治療になりますので治療費が高価になるデメリットもあります。
また患者さまの持病や基礎疾患によって、インプラント治療ができない場合があります。
ブリッジ | 入れ歯 | インプラント | |
---|---|---|---|
噛む力 | △約60% | ×約20% | ◎約90% |
審美性 | 〇天然歯に近い | ×金属バネが見える可能性あり | ◎天然歯と遜色ない |
違和感 | △少ない | ×大きい | ◎ほぼ無い |
他の歯への影響 | ×隣の歯を削る必要がある | ×咬合力が残っている歯へ分散 バネがかかる歯の負担増 |
◎無し |
手術 | △手術はないが天然歯を削る | 〇不要 | ×必要 |
保険 | ◎保険可 自費診療もあり |
◎保険可 自費診療もあり |
×自費診療 |
HAインプラント
当院は「HAインプラント」を使用しています。
インプラントは生体親和性の高いチタン製が一般的ですが、チタン製インプラントの表面に骨細胞の誘導性が高い「ハイドロキシアパタイト(HA)」をさらにコーティングすることで、インプラントと骨との生着させやすくしています。
アメリカのジンマーバイオメット社のインプラントで、整形外科の人工関節インプラントでは世界的に高い信頼性とシェアを勝ち取っているメーカーの歯科用インプラントです。
患者様の骨の状態によっては治癒期間が長期になる点や、場合によっては生着しないケースもあります。
当院はそんなデメリットを少しでも軽減したいと「HAインプラント」を使用しております。
料金
1歯¥350,000(上部構造込み、税別)
治療の流れ
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1診査診断
患者様のお口や骨の状態や、体調など良く確認しながら、最適なインプラントのサイズや位置、方向などを診断します。
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21次手術
骨にインプラントを埋め込み、2か月から6か月の治癒期間で骨との生着を待ちます。
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32次手術
インプラントが骨との生着したことを確認したら、埋め込んだインプラントを歯肉縁上に露出させ、人工歯(上部構造)を装着する準備をします。
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4印象採得
歯肉が安定したら、専用の材料を使って精密な印象採得を行います。
その印象をもとに、技工士さんが患者様のお口に合わせた上部構造をオーダーメイドで作成します。 -
5上部構造の装着
患者様のお口に合わせたオーダーメイドの上部構造を装着して治療終了です。
インプラント治療をする骨やお口の状態により違いはありますが、3か月から7ヶ月程度で治療終了します。
当院では、定期的にインプラント治療の講習会に参加している専任の歯科医師が治療します。
高価なインプラント治療なので、治療後は長く使っていただけるように、ぜひこまめなメンテナンスをお願いします。
インプラント治療について、詳しい説明や不安な点など、お気軽にスタッフにご相談ください。