Medical11.睡眠時無呼吸症候群・いびき

日本睡眠歯科学会の会員です
いびきや日中の強い眠気は、体が発する重要なSOS信号かも。
「いびきがひどいかも…」「朝スッキリ起きられない」と感じたら、まずは一度ご相談ください。

睡眠時無呼吸低呼吸症候群とは
睡眠中に呼吸障害を起こす病気の一つです。 睡眠中に何らかの原因で気道が閉じたり、狭くなって呼吸が止まる(無呼吸)、弱くなる、いびきをかく(低呼吸)、などの症状が発現し、苦しくなって起きることを繰り返す病気です。
いびきのメカニズム
「いびきをかく人」は男性が4人に1人・女性は10人に1人程度と言われています。
いびきは睡眠中、狭くなった気道を空気が通る際、喉の粘膜などが振動して起こる騒音です。
日本人は骨格的に顎が小さく、気道が狭いため、もともといびきをかきやすいと言われていますが、その要因は多様です。大きく分けると単純性のいびきと注意が必要な睡眠時無呼吸症候群を伴ういびきがあります。
いびきの主な原因は、空気の通り道である「上気道」が何らかの原因で狭くなることにあります。狭いところを空気が通ろうとすると空気抵抗が大きくなり、呼吸をしたときに粘膜が振動して音が生じます。この振動音が、「いびき」です。
疲労、飲酒、花粉症や風邪による鼻づまり、ストレスなどで起こる一般的ないびきは、原因が治ってしまえば収まります。
しかし、睡眠時無呼吸症候群を伴ういびきは、起きているときの私たちの活動に様々な影響を及ぼし、気付かないうちに日常生活に様々なリスクが生じる可能性があるのです。
睡眠時無呼吸症候群を伴ういびきの原因
- 口の周りの筋肉が弱まり、舌の付け根が沈下する
- 扁桃肥大、首の脂肪で気道が狭くなる
- 鼻が曲がっている、顎が小さいなどの骨格の問題
いびきが慢性的で騒音も大きい、日中も眠気が取れないなどの場合は、睡眠時に気道が塞がり無呼吸状態になっている可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群の健康被害
睡眠時無呼吸症候群になると、眠っているときに呼吸が止まったり、止まりかける状態が繰り返されます。 このため睡眠中に脳が酸素不足となり、様々な健康被害をもたらします。睡眠時無呼吸症候群は以下の健康被害をもたらします。
- 高血圧
- 心疾患
- 脳卒中
- 糖尿病
- 肥満
- 生活習慣病など
こんな人は要注意!
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の代表的な症状をご紹介します。 自覚症状があっても「ちょっと疲れているだけ」、「いつものこと」で終わらせず、日常生活を振り返ってみましょう。
- いびきをかく
- いびきが止まり、大きな呼吸とともに再びいびきをかきはじめる
- 呼吸が止まる
- 呼吸が荒れる、息苦しさを感じる
- むせる
- 何度も目が覚める(お手洗いに起きる)
- 寝汗をかく
- 口が渇いている
- 頭が痛い、ズキズキする
- 熟睡感がない
- すっきり起きられない
- むせる
- 身体が重いと感じる
- 強い眠気がある
- だるさ、倦怠感がある
- 集中力がない
- いつも疲労感がある
治療法
睡眠時無呼吸症候群の治療法としては、肥満が原因の方は減量法が第一選択ですが、それ以外にCPAP療法といって、就寝時、鼻に一定の圧で空気を送り込み塞いでいる気道を押し広げる機械を装着する方法や、外科的な処置で気道を拡げる方法などもあります。
ですが、いずれも体への負担は大きくなります。
マウスピース療法
当院では睡眠時無呼吸症候群の治療用のマウスピースを製作し、就寝時に装着して頂くことをおすすめしています。
上下顎一体となっているマウスピースで、下顎を前に出したかたちで固定することで気道の狭窄を防ぎ、睡眠時の呼吸を行いやすくします。
- CPAP療法や外科的処置より体への負担が少ない
- 機械ではなくマウスピースだけなので、旅行や出張など出かける際に気軽に持ち運べる
- マウスピースを装着することで気道が確保できるため、即効性が期待できる

