第49回 今だから知っておきたい「口腔ガン」

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2020年7月撮影(当院待合室)
 今、私たちの周りでは新型コロナウィルスという新しい脅威が注目されていますが、忘れてはいけない死亡率の高い病気がガンです。
現在、日本では2人に1人がガンにかかり、3人に1人がガンで亡くなっています。そのうち年間約7,000人以上の方が「口腔ガン」で亡くなっているのです。
数年前にある女性タレントが口腔ガンにかかり、その時初めて「お口の中にもガンができる」ということを知った方もいらっしゃるでしょう。
口腔ガンには、舌ガン、歯肉(歯ぐき)ガン、口腔底(舌の下)ガン、頬粘膜ガン、口蓋ガン、口唇ガンと、口腔ガンは歯以外のどこにでもできる可能性があるのです。

口腔ガンの症状

 口腔がんの場合、初期は自覚症状がほとんどありません。
痛みがある、食べ物や飲み物がしみる、違和感がある、首のリンパ節が腫れる、なかなか口内炎が治らない、といった症状が出てきたときは、すでにがんが進行している可能性があります。
目に見える症状として、舌や粘膜の変色があります。
他にも、しこりがある、ざらざらした突起・潰瘍、口の中の痛みしびれ感、物が噛みづらい、飲み込みにくい、話しづらい、顎や舌を動かしにくいなどの症状が現れます。
このような症状がある時には、歯科医師へ相談してみてください。
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口腔ガンのセルフチェック

 皆さんもご存じのように、ガンの一番の特効薬は早期発見、早期治療です。
お体のガン検診と同じように、口腔ガンも年1回は歯科医院や専門施設などで定期健診が必要です。
気になる方はぜひ月1回のセルフチェックをしてみてください。

明るい光の下で鏡を見ながら、お口の中をよく観察してみてください。(入れ歯の方は外してください)

・ 白い斑点や、赤い斑点はありませんか?
・ 治りにくい口内炎や、出血しやすい傷はありませんか?
・ 盛り上がったできものや、固くなった箇所はありませんか?
・ 顎の下や、首の脇に腫れやしこりはありませんか?
・ 食べたり飲みこんだりがスムーズにできますか?

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当院では口腔外科専門の提携医院がございます。お気軽にご相談ください。