第77回 人生100年時代、健口長寿を目指しましょう!

 「8020運動」という言葉を聞いたことありますか?
歯科医師会では以前から「80歳まで20本の歯を残そう」と呼びかけていました。
しかしそれは国民の平均寿命が80歳前後だったころの話です。
現在は、医療技術や。皆さんの健康に対する意識が向上していることもあり平均寿命も延びて、女性では87.60歳と90歳にも届こうとしています。
日本全体でも「人生100年時代到来」と今後国民の半数が100歳を超えていくと予測しています。
 100歳を寝たきりで迎えるのではなく、100歳で20本の歯を残し、まだまだ元気な「健口長寿(けんこうちょうじゅ)」を目指しましょう。

健口長寿と健康寿命

 日本の平均寿命と健康寿命は9歳から12歳の差があります。
つまりこの期間は健康上の問題で日常生活に支障をきたして、何かしら不自由な生活を過ごしている事になります。
一方で高齢でも歯が多く残っている人や、少なくても入れ歯などで噛みあわせが回復している人は、そうでない人に比べて認知症や転倒などのリスクが低いという研究結果もあります。
元気な高齢者でいるには、出来るだけ歯を多く残している事が健康寿命を延ばす秘訣といえます。
多くの歯が残っている事は、食事を楽しみ、良く噛める事で胃での消化を助ける事でより多くの栄養を摂取できるだけでなく、歩行や椅子の立ち座りなどの際でも問題なく歯を噛みしめることで転倒も少なく、より健康に過ごす事ができる訳です。
 誰もが健康に長寿を全うしたいと願い、要介護状態になってしまうことは避けたいでしょう。
健康寿命を延ばすためには、日々のお口のケアを怠らず、より多くの歯でいつまでも活力ある生活を過ごすこと、健口長寿でいる事が大切です。

お口のケアで健口長寿

 お口の健康は、身体の健康を維持するために重要です。
お口のケアには日々の歯みがきも大切ですが、歯科医院での定期的な検診も重要です。
歯みがきだけでは取り切れない汚れのお掃除や、虫歯や歯周病を早期発見できることで健康な歯を残す事ができます。
また入れ歯の方も、日々のお手入れのほかに定期的に入れ歯の装着状態を治すことで、より噛みしめることができるようになります。
定期検診で健口寿命を目指しましょう。