第51回 インフルエンザと新型コロナのダブル感染を防ぎましょう!

 肌寒い季節になってくると毎年懸念されるのがインフルエンザです。
特に今年は春から問題となっている新型コロナウィルスもあり、ダブルでの感染も懸念されています。
コロナ過での社会生活のなかでマスク着用が一般的となり、例年に比べてインフルエンザウィルスの拡大は減少するとの見方もありますが、やはり油断は禁物です。
季節性インフルエンザにはワクチンの予防接種もありますので、早い時期からワクチンと口腔ケアの両方で感染対策していきましょう。

口腔ケアとウィルス感染リスク

 ある研究で口腔ケアを行った人と、そうでない人とのインフルエンザウィルス発症率は10倍も違うとの報告がありました。
つまり歯科医院での口腔ケアを受ければインフルエンザに感染する確率が10分の1に下げられるのです。
同じ報告で肺炎になるリスクも、ご自身で歯みがきができる人、舌みがきが綺麗に出来ている人と、できない人とも大きく結果が違っていることもわかりました。
ウィルス感染に対して口腔ケアがいかに大事かご理解いただけるかと思います。
歯科医院での口腔ケアと、ご家庭での歯みがきと舌みがきこそが、ウィルス感染予防に有効な手段なのです。

マスク着用時にはご注意ください

 外出時のマスク着用が一般的になった今、注意していただきたいのが「口呼吸」です。
マスクをしている事での息苦しさや、お口が隠れている事での油断もあるかもしれませんが、マスクの中での口呼吸が増えているようです。
普段人は鼻で呼吸をすることで、鼻毛や粘膜をフィルターにして空気中のウィルスやホコリなどを除去また加湿、加温をしています。
これがお口で呼吸することで乾燥した空気が直接肺に流れるため、のどや肺を痛め、またお口も乾燥するため唾液の分泌が減り、虫歯や歯周病が進行しやすくなります。

 ぜひ一度確認してみてください。マスクの中で口呼吸してはいませんか?
もしマスクをしていても唇が渇いていたり、のどが渇くようでしたら要注意です。
口呼吸をしている場合の悪影響を和らげるためにも帰宅時のうがいや歯みがき、舌みがきは丁寧に行ってください。
また虫歯や歯周病の進行、ウィルスへの感染予防のため、ぜひ歯科医院での口腔ケアをおすすめします。