第20回  むし歯の進行度

あなたの大事な歯がむし歯になってしまった場合、どのように進行していくのでしょう?

歯科の検診でC1,C2という言葉を聞いた記憶がありませんか?
これはむし歯の進行度を表しています。

C0むし歯の始まり
観察が必要
表面が浅く溶けた状態。見た目ではほとんどわからない。削らず再石灰化を促し、様子をみます。
C1痛みを伴う
自覚症状なし
白い斑点が現れ、徐々に黒ずんでくる。奥歯では溝に沿って白いスジ状になる事もあります。
C2冷たい水や風がしみる
歯にしみる
むし歯は横に広がる事が多く、広範囲を削らなければならないケースもあります。
C3熱いものもしみ、ズキズキする神経は炎症すると治りにくく腐りやすいので、取らざるをない場合が多い。
通院回数もかかります。
C4歯の根だけ残る
末期状態
神経が壊死し、痛みを感じなくなることも。
化膿し抜歯になる事もあります。

虫歯の進行度の図解

早めの治療がカギを握る

このように痛みなどの自覚症状が現れた時には、むし歯はかなり進行しています。

歯は再石灰化しますが、それはC0のようなごく初期の段階にのみ有効で、目で見ればわかるほど進行した場合、残念ながら自然に治る事はありません。それどころか、状態が進行すればするほど治療も長くなり、歯の寿命も短くなってしまいます。
むし歯には予防と早期発見が大切です。
痛みがなくても定期的に歯科検診を受ければ、自分では見えない部分のむし歯も早い段階で対処できます。

正しい知識と定期的な検診で、あなたの歯を守りましょう。